ヒト脳マッピングとは、ヒトの脳の各部位がどのような働きをしているかを、あたかも脳を地図に見立てたかのように“マッピング”する研究手法です。また各部位の機能だけでなく微細構造や部位間の連絡性をもマッピングすることで、行動発現や脳の病態機構を理解し予測する研究分野です。
本学会は、ヒト脳マッピングにより脳の機能と構造、連絡性を明らかにすることで、多分野における脳研究と医学の発展に資することを目的とし、脳神経外科、精神神経科、脳神経内科、放射線科、小児科等の臨床医学系および生理学、心理学、物理学、工学等の基礎医学・境界領域の124名の発起人の協力により「ヒト脳機能マッピング研究会」として設立されました。 1999年に第1回学術集会を開催し、以後年1回の学術集会を通じて脳機能マッピングの発展に寄与してまいりました。 2009年には本会の名称を、研究会から「日本ヒト脳機能マッピング学会」とし、2024年2月の第26回大会を経たのち、基礎神経科学の脳イメージングや脳コネクトームの研究分野から生まれた「ヒト脳イメージング研究会」と2024年4月に発展的に合併・改組し「日本ヒト脳マッピング学会」と改称しました(この間、本会の英名は第1回研究会から一貫して、JHBM: Japan Human Brain Mapping Societyとしています)。
海外の関連学会とも連携を強化し、国際的な共同研究や人材交流を促進することで、日本におけるヒト脳マッピング研究の発展と医学会への貢献を目指します。